口角ボトックスとは?効果や効果が出るまでの注射回数は?副作用はある?
口角によって、顔の印象に大きな差が生まれます。口角が下がっていると、怒っている・不機嫌そう・老けた印象に見られかねません。
口角の引き上げにおすすめの美容治療は、口角に対するボトックス注射です。ボトックス注射を打つことで、筋肉の緊張状態が抑えられます。口角がキュッと上がりやすくなるため、明るく優しい印象の顔に仕上がるでしょう。
しかしボトックス注射に対して「何回くらいの施術で効果が出て、どのくらい持続するの?」「副作用やダウンタイムはあるの?」といった不明点を抱えている方も多いかもしれません。
この記事では、「そもそもボトックス注射とはどんな施術?」と思っている方に向けて、ボトックス注射の仕組みや効果・薬剤の種類・副作用や失敗例・料金などについて解説します。
ぜひ知識を深めたうえで口角ボトックスに挑戦し、理想的な顔を手に入れましょう!
ボトックス注射とは?
ボトックス注射は、筋肉をリラックスさせることが特徴の治療法。ちなみにボトックスという名称は、米国アラガン社が製造しているボツリヌストキシン製剤「ボトックスビスタR」が由来です。
ボトックス注射の薬剤には、ボツリヌス菌がつくるA型ボツリヌス毒素(天然のたんぱく質)を用います。
「毒素」といっても、薬として利用できるように毒素を分解・精製しています。ボツリヌス菌の菌体や成分などを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染するといった危険はありません。
ボトックス注射は、注射する部位によってさまざまな効果を期待できます。
口角に施すボトックス注射が「口角ボトックス」です。口角部分に注射することで、下がっていた口角がキュッと上がるため、顔の印象が良くなるでしょう。
その他、以下のようなお悩みにも効果的です。
- 笑ったときの目尻のしわが気になる
- エラの張りを改善して小顔になりたい
- 怒ったように見えるおでこや眉間のしわを改善したい
- 筋肉でがっちりとしたふくらはぎを細くしたい
- 脇の下や手の平の多汗症を改善したい
施術時間は15分程度と短く、目立つ副作用やダウンタイムはほとんどありません。注射のみで受けられる手軽さから、人気が高まっています。
なお、ボトックス注射とよく比べられるのはヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸注射は、もともと体内にある成分のヒアルロン酸を注入して皮膚を膨らませ、しわを改善できます。
ヒアルロン酸注射の場合、無表情のときでも消えないようなしわの改善に効果的です。その一方でボトックス注射は、表情じわに効果があると言われています。
表情じわとは、表情筋の働きによってできるしわの総称です。笑ったとき、怒ったとき、困ったときなどに表情筋が動き、おでこ・眉間・目尻などにしわが生まれます。ボトックス注射は、それらのしわの改善に効果を発揮します。
ボトックス注射の仕組み
A型ボツリヌス毒素には、神経伝達物質である「アセチルコリン」の働きを弱める効果があります。「筋肉を収縮させる」という信号を疎外するため、筋肉をリラックス(弛緩)させられるのがポイントです。
その結果、硬くなっていた筋肉が緩み、肩こりやエラの張り、しわなどのさまざまな症状が軽減されます。
口角ボトックスの効果
ボトックスを口角に注入すると、口角下制筋(こうかくかせいきん)の働きが弱まり、口角を下に引っ張る力が和らぎます。
その結果、口角が下がることが緩和し、口元を上に引っ張る筋肉の働きは持続されるため、以下のような効果を実感できるでしょう。
- 表情が明るく見える
- 若々しく見える
- 口まわりのしわが改善する
口角下制筋(こうかくかせいきん)とは
口角下制筋は、下あご付近にある筋肉です。上唇と口角を下に引っ張る役割があり、口角下制筋が発達しすぎると、凝り固まって口角が下がりやすくなります。柔らかい自然な表情を保つのが難しく、油断すると口角が下がって「への字口」になり、いつもムスッとした表情になってしまうのです。
口角下制筋が凝り固まる主な原因は、以下のとおりです。
- 慢性的なストレス
- 歯ぎしりするクセ
- 口をすぼめるクセ
- ずっと下を向いている姿勢
- 無表情でいることが多い
- 食事のときに噛む回数が少ない
軽度の場合は、マッサージやトレーニングなどで改善することもあります。しかし、長年の積み重ねによって凝り固まった筋肉の働きを弱めるのは至難の業です。手間をかけずに改善したいなら、口角ボトックスをおすすめします。
また、以下の施術を組み合わせることで相乗効果が期待できます。
●ヒアルロン酸注射
上記でも解説したヒアルロン酸注射には、肌を保湿する作用があり、しわの改善に効果的です。ボトックス注射と併用することで、より若々しい印象を作り出せます。
●口角挙上(こうかくきょじょう)
口角挙上は口角リフトとも呼ばれており、メスや注射を用いて口角の下がりを改善する治療です。
口元の表情は口角挙筋(こうかくきょきん)・大頬骨筋(だいきょうこつきん)・口角下制筋といった筋肉によって作り出されていますが、口角挙上術ではこれらの筋肉にアプローチします。
ボトックス注射と異なり、半永久的な効果を得られるのが特徴です。より高い効果を得たい場合は、こちらの治療も検討するとよいでしょう。
口角ボトックスで効果が出る人・出ない人
口角ボトックスは、口角が下がっていることが原因で以下のようなお悩みを持っている方が効果を実感できる施術です。
- 表情が暗く見える方
- 老け顔に見える方
- 怒った表情に見える方
また、無意識で歯を食いしばってしまう方は口角下制筋が緊張状態にあり、口角が下がりやすくなるものです。口角ボトックスなら筋肉の緊張状態を和らげられるので、食いしばりのクセが強い方でも、口角が上がりやすくなります。
逆に上記のようなお悩みを持たない方は、口角にボトックスを打っても変化を感じられないでしょう。
口角ボトックスの種類
ボツリヌストキシン製剤には複数の種類がありますが、実は「ボトックス」と呼べる製剤は1種類しかありません。それは米国 アラガン社製の薬剤です。「ボトックス」はアラガン社の登録商標であり、正式にボトックス注射と呼べるのは、アラガン社の「ボトックスビスタR」と「ボトックスR」を使用した治療に限られます。
アラガン社製の「ボトックスビスタR」は、日本国内で唯一、厚生労働省の承認を受けた製剤です。日本人への有効性・安全性が試験で評価されているうえに、厳格な品質管理が行われています。ボツリヌストキシン製剤の先発品であり、世界シェアはNO.1です。
ボツリヌストキシン製剤はアラガン社製のほか、韓国製のものが多く流通しています。価格の安さが特徴で、厚生労働省の認可は得ていないものの、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)の医療承認を受けているものが多く、ボトックスのジェネリック医薬品にあたります。
韓国製の主な製剤は以下のとおりです。
●ボツラックス
韓国 ヒューゲル社が製造している製剤です。アラガン社製と同等のA型ボツリヌス毒素が含まれています。
●コアトックス
韓国 Medytox社が開発した製剤です。従来のボツリヌストキシン製剤は、繰り返しの注入で耐性がつきやすいのが欠点でした。しかしコアトックスは、抗体ができる原因のひとつである、複合タンパク質を完全に除去されており、繰り返し使用しても耐性がつきにくいところがメリットです。
●ニューロノクス
ニューロノクスも、韓国のMedytox社が製造している製剤です。日本国内で100万本以上の販売実績があり、臨床の現場で広く有効性が確認されています。
効果が出るまでの注射回数
ボトックス注射は、1回の施術でも効果を実感できます。しかし、施術後すぐに効果が出るものではありません。注射後3日~1週間程度の時間をかけて、少しずつ効果が現れるのが一般的です。毎日鏡で変化をチェックしていると、少しずつ口角が上がってくるのを感じられるでしょう。
ボトックス注射の持続期間は約3~6ヶ月で、少しずつ元の状態に戻ります。個人差はありますが、口角まわりの筋肉は他の部位に比べて頻繁に動かすこともあり、人によっては長く維持しにくいことがあります。
半永久的な効果を期待している方は、継続的な施術が必要です。口角ボトックスは繰り返し治療を行うことで、口角下制筋が徐々に小さくなり、ボトックスの効果が切れても効果を保ちやすくなると言われています。
口角ボトックス注射の副作用・失敗例
口角ボトックスの副作用
施術中や施術後に考えられる副作用は、以下の通りです。
- 施術中の痛み
- 内出血
- 腫れ
針を使用する施術のため、チクっとした痛みを伴います。しかし使用される針はとても細いため、強い痛みを感じる方は少ないでしょう。多くのクリニックでは、痛みを和らげるための麻酔を用意しているので、痛みが不安な方は相談してみてください。
また、施術後に内出血や腫れなどの症状が出ることがあります。ただ、ファンデーションやコンシーラーでカバーできるほど目立たないことが多く、数日~2週間程度で症状が治まるのが通常です。もし長引く場合は、早めに医師に相談しましょう。
口角ボトックスの失敗例
口角ボトックスに限らず、100%の成功が保証されている治療はありません。口角ボトックスには以下のような失敗例が考えられます。
<笑顔が作りづらくなる>
口角ボトックスを行うと、口角を下げる筋肉の力が弱まります。その結果口角が下がりづらくなり、下の歯を出しづらくなったと感じることがあるでしょう。小さく微笑んだときは何も感じなくとも、口を大きく開けて笑ったときに、口角が上がりすぎる違和感を覚えるかもしれません。
こちらの症状は約2ヶ月続くことがあるものの、ボトックスの効果は永久的ではないため、少しずつ違和感がなくなり、自然な笑顔を作れるようになるでしょう。
<表情の印象が変わる>
笑顔などの表情の印象が、施術前後で変わることがあります。人それぞれで筋肉の付き方が違うため個人差はありますが、以下のように感じることがあるようです。
- とがっていた口角が丸みを帯びるようになった
- 笑顔のときに真っすぐだった上唇が、M字を描くようになった
- 上の歯茎が露出しやすくなった
もし表情の変化で後悔するのを防ぎたい方は、カウンセリング時に相談するのをおすすめします。
<左右のバランスが悪くなる>
非常に稀ではありますが、左右差が出てしまうことがあります。効果を期待したい筋肉以外の筋肉に、ボトックスが効いてしまうことが主な原因です。
1ヶ月程度で自然に解消するケースが多いのですが、もし改善しない場合は、筋肉の働きが強い側へ追加でボトックスを注入することで、改善できることがあります。
なお、施術直後は注射した薬剤が安定していないので、施術後の過ごし方に気を付ける必要があります。マッサージをしたり強い刺激を与えたりすると、薬剤が他の部位に広がってしまうことがあるので注意しましょう。
口角ボトックスによる失敗を防ぐコツ
口角ボトックスの失敗を防ぎたい方は、以下の2点に注目して、どこで施術を受けるか検討しましょう。
- 安全性の高い薬剤を選ぶ
- 実績が多く信頼できるクリニックを選ぶ
ー安全性の高い薬剤を選ぶー
前述したように、ボツリヌストキシン製剤にはさまざまな種類があります。ボツリヌストキシン製剤は、もともと顔面や眼瞼の痙攣治療薬として開発された薬剤です。
副作用などの危険性は少ないと言われているものの、なるべく安全性の高いものを選択することで、リスクを回避できます。とくに安全性・有効性に優れているのは、厚生労働省の承認を国内で唯一得ている、アラガン社の「ボトックスビスタR」なので、クリニックを選ぶ際の基準にするとよいでしょう。
ー実績が多く信頼できるクリニックを選ぶー
施術を行う医師の腕が高いほど、もちろん失敗を防げます。そのため、医師やクリニックの実績が豊富さにも注目すべきです。クリニックの公式サイトなどに、医師の経歴や過去の実績、症例写真などが記載されていれば、それらを念入りにチェックしましょう。
また、実際にカウンセリングを受けてみて、丁寧に応対してもらえるか確認するのも大切です。疑問点や不安なことに対して、分かりやすく説明し、寄り添ってくれるようなクリニックなら、施術中はもちろん施術後のアフターケアにも親身になって対応してもらえるでしょう。
ボトックス注射を打ち続けるとどうなる?
ボトックス注射を打ち続けることで「副作用が強く出る?」「不自然な顔になるのでは?」といった不安を抱えている方もいるでしょう。ただ、打ち続けることによる大きな副作用は、とくに確認されていません。
ボトックス治療は眼瞼痙攣の改善などを目的に、長期間打ち続けている方も多い治療です。適切な量を、適切な期間をあけて使用すれば、持続期間を延ばすことができます。
しかし、短期間に何度も注射を打つのはNGです。体内に抗体ができてしまうことで、ボトックスの効きが悪くなってしまうことがあります。どのくらいの期間をあけるかは、部位や人それぞれの症状・体質などによって差が生まれるため、医師に相談して治療の間隔を決めましょう。
口角ボトックス注射の値段は?
ボトックス治療は、保険適用外の自由診療に該当します。料金は使用するボトックスの量が増えるほど高くなりますが、ほかにも以下の理由でクリニックごとに差があります。
〈製剤の種類の違い〉
前述したとおり、使用されるA型ボツリヌストキシンには複数の種類があります。
アラガン社「ボトックスビスタR」の価格は高めですが、国内で唯一厚生労働省によって承認されている製剤です。有効性と安全性が確認されていることから、多くのクリニックで採用されています。
その一方で韓国製は、価格が比較的安価です。KFDA(韓国食品医薬品安全庁)の医療承認を受けているものが多く、ボトックスのジェネリック的な存在と言われています。
もし極端に料金を安く設定している場合、低品質な製剤を使用している可能性があります。製剤の種類をよく確認したうえで施術を受けましょう。
〈医師の技術〉
ボトックスは適切な箇所に注入しないと十分な効果を得られず、医師の高い技術が求められます。もし破格の料金で受けられる場合、医師の技術が不十分というケースがあり得るでしょう。
なお、当サイトを運営しているVENUS BEAUTY CLINIC(ヴィーナス ビューティ クリニック)で口角ボトックスを受けた場合は、以下の料金です。A型ボツリヌストキシンは、安全性の高いアラガン社製を使用しています。
8単位 | ¥29,800(税込) |
ヒアルロン酸注射などは、「1cc」などと体積で量を測りますが、ボトックス注射は、量を数える際に「単位」を使います。
VENUS BEAUTY CLINICならこんな施術が可能
本サイトを運営しているVENUS BEAUTY CLINIC(ヴィーナス ビューティ クリニック)は、東京都 新宿・銀座にある美容クリニックです。
患者さまお一人お一人のお気持ちやご希望に寄り添うため、事前のカウンセリングや診察内容に力を入れており、安全で無理のない治療をご提供しております。
ボツリヌストキシン製剤は、すでにご説明したとおり、複数の医薬品メーカーが製造・販売しています。ヴィーナスビューティークリニックが採用しているのは、アラガン社製の「ボトックスビスタR」です。
アラガン社製は日本で唯一、2009年に厚生労働省によって製造販売を許可されており、安全性・有効性の高さが認められています。
ボトックス注射はダウンタイムや副作用が少ないとはいえ、針を使う治療なので、治療中の痛みを心配している方は多いと思われます。もしそのようなご不安があれば、遠慮なくご相談ください。医師の診察を受けることができます。
当院は、治療による痛みや不快感をゼロにすることを目標に、日々治療に取り組んでいます。患者様にとって負担になることや、必要のない治療は一切行っておりません。ご納得いただいた場合のみ施術を行いますので、どうぞご安心ください。
新宿院・銀座院は交通の便がよく、駅から歩いて数分の場所に位置しています。事前予約制で、お電話・インターネット・LINEからのご予約に対応しています。来院前にご不安やご不明点を少しでも減らしたい方は、お電話やインターネット(お問い合わせフォーム)でお気軽にご質問ください。
当クリニックは、患者様ご自身の「美しくなりたい」「綺麗になりたい」というお気持ちの実現に向けて、そのお手伝いをさせていただきます。ぜひボトックス注射は、ヴィーナスビューティークリニックにご相談ください。
- 監修ドクターSUPERVISOR
-
佐藤 翼Tsubasa Sato美容外科医
昭和大学医学部卒業後、今給黎総合病院形成外科、昭和大学病院形成外科、昭和大学藤が丘病院形成外科、大手美容クリニックで研鑽を積みVENUS BEAUTY CLINIC院長に就任する。
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