HIFU(ハイフ)とは?効果や医療とエステの違い、メリット・デメリット

HIFU(ハイフ)とは?効果や医療とエステの違い、メリット・デメリット

韓国を中心にブームとなり日本でも人気の高いHIFUは、次世代のフェイスリフトとも呼ばれています。

HIFUは、皮膚に熱エネルギーを照射して肌を引き締め、たるみを改善できる施術です。メスを使わずリフトアップ効果が得られることで注目されています。

この記事では、HIFUとは具体的にどのような施術なのか、その効果や医療機関とエステでの施術の違い、メリット・デメリットなどについて解説していきます。

HIFU(ハイフ)とは

HIFUとは、正式名称を「High Intensity Focused Ultrasound」と言い、この頭文字をとった略称で呼ばれています。日本語で「高密度焦点式超音波」という意味です。

以前の美容医療では、リフトアップ効果を得るために、メスを使用した治療法しかありませんでした。HIFUはメスを使用しない治療として、皮膚へのダメージや強い痛みが少ないことで関心を集めています。

HIFUは、高密度の超音波を皮下組織や筋膜に照射し、その刺激で皮下のたんぱく質を凝固・固縮させます。そして皮膚の内側から引き締め、リフトアップを実現する技術なのです。

HIFU(ハイフ)の仕組み

HIFUは、専用の機器から照射する熱エネルギーで皮膚の内側から引き締め、リフトアップの効果を生み出します。
その仕組みを以下で詳しく解説してきます。

  1. 超音波照射
  2. コラーゲン・エラスチンの生成促進
  3. 肌の引き締め・リフトアップ

1,超音波照射

まず、目的の皮膚層の一点にねらいを定め、超音波で強い熱エネルギーを照射します。熱を与えられた皮膚組織のコラーゲンがダメージを受けると、創傷治癒力が働きます。これは、火傷や傷を負った部分が時間とともに治っていく、人の身体がもともと備えている傷を治そうとする力のことです。

ダメージを受けたコラーゲンは、創傷治癒力によって再生されます。熱エネルギーによって現在の皮膚構造をわざと破壊し、新しく生まれ変わらせることで真皮を再構築しているのです。

2,コラーゲン・エラスチンの生成促進

創傷治癒力によってコラーゲンが再生される過程で、コラーゲンやエラスチンといった美容成分の生成が活発になります。

3,肌の引き締め・リフトアップ

ターンオーバーが促進されて、ハリや弾力のある肌へ変化していきます。皮膚が引き締まり、リフトアップ効果も出てきます。

また、肌に水分が保たれるようになると、乾燥やくすみが改善され、透明感も出てくるでしょう。

HIFU(ハイフ)の効果

HIFUの美容効果としては、しわやたるみを改善し、皮膚の内側から気になる部位を引き締める効果があります。気になる部位ごとに解説します。

ほうれい線・目元のたるみにリフトアップ効果

ほうれい線や目元のたるみは、表情筋が衰えたり、真皮のコラーゲンが減少したりすることが原因です。

HIFUの施術は、真皮層に熱エネルギーを照射し、真皮層から筋膜層の組織を収縮させているため、皮膚表面も引き締まります。これによってしわやたるみが改善され、リフトアップ効果につながります。

また、機器のカートリッジを変えることで、目元・まぶたなどの細かい部分にもピンポイントで照射できます。

フェイスライン施術で小顔効果

HIFUによって、フェイスラインのたるみや二重あごが改善されることで、小顔効果が期待できます。

フェイスラインのたるみは、SMAS(スマス)筋膜の緩みが原因の一つと考えられています。SMASとは、Superficial Muscular Aponeurotic Systemの略で、日本語では「表在性筋膜」と言います。

顔の皮膚表面から、表皮・真皮・皮下組織・脂肪・SMAS筋膜・表情筋の順に重なっています。その中で、脂肪と筋肉の間にある、皮膚を支える土台の部分がSMAS筋膜です。コラーゲンで形成されている皮膚深部を指します。

これまでのレーザー治療は、皮膚の浅い層までをターゲットとし、治療に限界がありました。そして、SMAS筋膜までのアプローチは、メスを使用する手術でしか対応できなかったのです。

HIFUの登場で、SMAS筋膜にまで熱エネルギーを照射できるようになり、皮膚表面にダメージを与えることなく根本的なたるみ改善が可能となりました。

熱エネルギーによって、皮膚を支える土台のSMAS筋膜がギュッと引き上げられると、しわとたるみの両方が改善されます。フェイスラインが整うので、若々しい見た目や小顔効果が得られるでしょう。

お腹やせ・二の腕の引き締め効果

HIFUは顔以外にも、お腹や二の腕の引き締め効果があります。

顔以外に照射する施術は「HIFUボディ」と言います。こちらも焦点を合わせて照射できるので、全身に施術可能です。

身体の脂肪の細部に熱エネルギーを照射すると、脂肪細胞が老廃物とみなされます。その後、2~3週間かけて徐々に体外へ排出されます。これまで運動や食事制限でも効果がなかったお腹や二の腕などにも、部分痩せや引き締め効果が期待できるでしょう。

その他

HIFUは、下記のような肌悩みにも効果が期待できます。

  • 額・眉間のしわ
  • マリオネットライン(口元のたるみ)
  • あご・首のたるみ、しわ
  • 毛穴
  • 年齢肌

リフトアップ効果だけでなく、様々な肌悩みを解消できます。細胞の活性化によって美肌効果も感じられるので、気になる方はぜひご検討ください。

医療とエステの違い

医療とエステの違い

実はHIFUには、医療用HIFUとエステHIFUがあります。それぞれの違いについて解説します。

医療用HIFU エステHIFU
照射方式 点状方式 蓄熱方式
温度 65℃以上 40℃台前半
特徴
  • 出力が高い
  • 皮膚の深い層まで熱エネルギーが届く
  • より高い引き締め・リフトアップ効果が期待できる
    (たるみを根本的に改善する)
  • 出力が低い
  • 皮膚の浅い層までしか熱エネルギーが届かない
  • 引き締め・リフトアップ効果はあるが、優れた効果は期待できない
    (代謝が上がりハリ感が出る)
痛み ほとんどなし なし
施術頻度 3ヶ月~6ヶ月に1度 1ヶ月に1~2度
料金 50,000円~ 4,000円~
安全性
  • 施術者が医療行為を行う国家資格や専門知識を持っている
  • アフターフォローが万全
  • 副作用が出てもすぐに対処できる
  • 施術者が医療行為を行う国家資格や専門知識を持っていない
  • 神経損傷や火傷などのトラブル事例がある
  • トラブルが起きても保障がないことが多い

大きな違いは、使用する機械の出力の強さです。医療用HIFUはエステHIFUよりも出力が高いので、より高い効果や効果の持続性も期待できるでしょう。

1回の施術が低料金で受けられるエステHIFUは魅力的です。ただし、料金だけではなく他のデメリットも考慮した上で、どちらを受けるか選択することが重要です。

医療HIFUの方は3ヶ月~6ヶ月に1度と施術頻度が少ないため、通院回数が少なくてすみます。場合によっては、エステHIFUを頻繁に通うよりも料金が安くなることもありますので、事前にしっかり確認しましょう。

また、施術者のもつ資格や専門知識も異なります。大部分のエステシャンは医療行為を行うための国家資格を所有しておらず、解剖学などの専門知識もありません。

一方、医療HIFUは許可された医療機関で医師免許や看護師免許を所有する者のみが施術します。

近年、エステサロンでの施術による火傷や神経損傷などのトラブルの報告が急増していることが問題視されています。

もし神経損傷が発生しても、時間とともに改善し残存する例も少ないのですが、発見が遅れると治療が長引く可能性も出てくるでしょう。

トラブルが起きた場合のアフターフォローがないエステサロンも多いので、注意しなくてはなりません。安全な施術としっかりとした効果を得たいのであれば、医療HIFUでの施術を受けるとことをおすすめします。

HIFU(ハイフ)のメリット・デメリット

HIFUのメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

施術時間が短い

施術時間は、顔全体照射で30~40分ほどです。

ダウンタイムがほとんどない

ダウンタイムが少ないこと、施術後のメイクが可能で手軽に施術を受けられることも、人気の理由の一つです。赤みや腫れなどの反応がほとんどないため、忙しくてまとまった休みが取れない方や、施術を受けたことを周りに気づかれたくない方にもおすすめです。

痛みや安全に配慮した治療である

メスを使用しないので切開の痛みがなく、傷跡が残らない点も魅力です。施術で痛みを感じることがありますが、出力を調整したり麻酔を使用したりできます。施術中に我慢できないほどの痛みがある場合は、すぐに医師に伝えましょう。

持続期間が長い

施術直後から効果を実感できる人もいますが、施術後1か月以内にほとんどの方が効果を実感し、半年から1年間持続します。

ほかにも、

  • メスを使わないので傷が残らない
  • 身体や皮膚へのダメージが少ない

といったメリットがあります。

デメリット

メリットの方が多いHIFUですが、デメリットも見ていきましょう。

副作用を生じるリスクがある

個人差はありますが、熱エネルギーを照射する施術なので、まれに赤みや腫れが生じます。これはもともとの骨格や筋肉、脂肪のつき方が原因で、中には強く反応が出てしまう人がいます。

火傷の可能性がゼロではない

施術中に火傷を負う場合がありますが、超音波の反射が主な原因です。骨に対して常に斜めに照射できてない場合や間違った出力パワーで照射した場合、骨に当たった超音波が反射で跳ね返って皮膚表面の火傷になります。なによりも、事前に技術や実績のあるクリニックを選ぶことが大切です。

紫外線の影響を受けやすくなる

施術後は、しっかりとした保湿ケアを心がけてください。熱の影響で一時的に皮膚が乾燥しやすく、バリア機能が低下してしまうためです。紫外線ダメージを防ぐ力も弱るため、いつも以上に万全なUVケアを行うようにしましょう。

HIFU(ハイフ)の注意点・副作用は?

HIFUの施術を受ける前に注意点や副作用についても確認しておきましょう。

効果の実感までかかる時間

HIFUは効果が出るまでの時間には個人差があります。

施術後のリフトアップ効果は、徐々に時間をかけて現れます。施術直後~1ヶ月以内に効果を感じることが多いです。その後、約3カ月は皮膚の内側で美容成分が生成されるので、ゆっくりと肌が引き上がります。

また、真皮のコラーゲンやエラスチンが減少している場合などは、治療効果を十分に実感ができない可能性がありますので、医師に確認することをおすすめします。

効果の持続期間

HIFUで一度引き締めた筋膜は、引き締まったままですが、時間がたつにつれ徐々にたるみます。施術後3~6か月で効果がなくなってきた、と感じることが多いようです。

痩せすぎてしまう可能性がある

脂肪の排出を促し、部分痩せが期待できるHIFUですが、痩せすぎてしまうことがあります。顔に脂肪が少ない方が行うと、脂肪分解効果によって頬がこけてしまいます。もともと痩せている方は、カウンセリングで医師としっかり相談しながら施術を進めていきましょう。

施術を受けられない場合

超音波の施術となるため、皮膚の状態が不安定な場合も施術は受けられません。体調が不安定で皮膚が敏感な方は注意しましょう。

下記に当てはまる方は施術を受けられない場合があるので、施術前にしっかりと医師に相談する必要があります。

  • ペースメーカーが入っている
  • 他の美容治療を受けたばかり(あるいは受ける予定がある)
  • ケロイド体質
  • 肌トラブルがある
  • 妊娠中・授乳中の方

副作用

基本的に副作用はほとんどありませんが、まれに下記のような副作用を起こすことがあります。

  • 赤み
  • 腫れ、むくみ
  • ミミズ腫れ
  • 火傷、水ぶくれ
  • かさぶた
  • 内出血

皮膚の赤みは、体質によっては長引いたり、強く出たりすることがあります。通常は数時間~数日で落ち着きます。

腫れやむくみは、脂肪が多い部分に照射すると起こりやすい副作用です。ほてりを感じる場合は、保湿をしっかりして冷やすと良いでしょう。

HIFUの副作用は一時的なものですので、時間の経過とともに良くなります。
もし、副作用の症状がひどかったり長引いたりする場合は、早めにクリニックに相談してみてください。

HIFU(ハイフ)の施術の流れ

カウンセリング

皮膚の状態や体調、気になる箇所など詳しくお聞きします。どのような仕上がりが希望か、また、疑問や不安などがあればこの時にしっかり相談してください。目標とする肌の状態に近づくために、一人ひとりに合った施術方法を提案します。

お申込み(同意書の記入、料金の支払い)
提案した施術内容に納得した上で、正式な申込をします。

施術

洗顔後、超音波を照射する部分をマーキングし、ジェルを塗布して照射します。弱い出力からテストしながら、調節して進めます。痛みはほとんどありませんが、我慢できない場合は遠慮なく医師に伝えてください。

アフターケア

施術後、肌にトラブルが起きていないか確認します。次の受診は3~6か月後を目安に検討しましょう。

施術後のメイクが可能ですので、すぐに予定がある場合も心配ありません。

また、シャワーや入浴も当日から可能です。もし、赤みが生じている場合は当日の入浴は避けましょう。身体か温まると血流が良くなり、肌の炎症が強くなる恐れがあるためです。

VENUS BEAUTY CLINICならこんな施術が可能

副作用やダウンタイムが少ないことで人気の高いHIFUですが、施術者の技術や知識が不足していると、火傷や神経損傷を負ってしまう場合があります。

VENUSBEAUTYCLINICでは、形成外科・美容外科で確かな技術や実績のある医師が施術を行います。

HIFUの機器は、ダブロゴールドとソノクイーンなどを取り扱っており、一回の施術での満足度の高いダブロゴールドと、細かい部分にも対応できるソノクイーンを組み合わせるとより高い効果を得ることができます。

患者様一人ひとりの悩みや症状をしっかりとカウンセリングし、適した治療法の説明や提案を心がけています。無理な施術や必要のない手術は行いません。

患者様の美を引き出すことを第一としていますので、HIFUの施術をお考えの方はぜひ、VENUS BEAUTY CLINICへお問合せください。

ダブロゴールド(HIFU)

監修ドクターSUPERVISOR

佐藤 翼Tsubasa Sato美容外科医

昭和大学医学部卒業後、今給黎総合病院形成外科、昭和大学病院形成外科、昭和大学藤が丘病院形成外科、大手美容クリニックで研鑽を積みVENUS BEAUTY CLINIC院長に就任する。

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