2023.03.27 ダーマペン美容皮膚科

ダーマペンは毛穴効果ない？やめた方がいい？失敗やデメリット、副作用はある？

ダーマペンの施術に興味があっても、仕組みや効果、デメリットについて詳しく知らないという方は多いのではないでしょうか？
ダーマペンはさまざまな肌のお悩みに有効な美容施術です。この記事では、ダーマペンの施術の基本的なメカニズムや、やめたほうがよいと言われる理由、デメリットを紹介します。
「ダーマペンは、毛穴に効果がない？」といった疑問にもお答えするので、ぜひ参考にしてください。

ダーマペンとは？

ダーマペンとは、細い針のついたニードルで意図的に肌に目に見えない小さな穴を開け、肌が自然治癒する力を生かす美容施術です。ニキビ跡やシミ、くすみや毛穴の開きなどのお悩みに効果が期待できます。
ダーマペンの器具は改良が重ねられているため、従来に比べてニードルの種類が豊富になり、痛みの少ない方法へと変わってきています。
肌に傷を作るので、施術後はダウンタイムと呼ばれる肌を休める期間が必要です。その間、肌は炎症を起こして顔が赤くなりますが、徐々に赤みは引いていきます。ダウンタイム中は紫外線を浴びると刺激になってしまうので、外出しなくてよいようスケジュールを調整しましょう。

ダーマペンの仕組み

ダーマペンの針で肌に傷を作ると、傷を治す際に皮膚の内側の線維芽細胞が活性化します。繊維芽細胞はコラーゲンやエラスチンのもとになる成分であり、繊維芽細胞が活性化すると肌にハリや弾力が生まれます。
また、皮膚の新陳代謝が活発になり、ターンオーバーを促進します。年を重ねたり、不規則な生活を送ったりするとリズムが乱れがちなターンオーバーですが、一度リズムが乱れると肌の汚れやダメージも蓄積されてしまいます。
ターンオーバーを促進すると古い質層がはがれていき、新しい肌が露出するので蓄積された肌のダメージを一新できるのです。

ダーマペンの効果

ダーマペン治療は、主に以下の肌悩みに効果的です。

毛穴の開きや黒ずみ

肌のターンオーバーが改善することで、過剰な皮脂の分泌や毛穴のつまりが改善し、毛穴の開きや黒ずみなどを解消できます。

ニキビ跡

ニキビによって生じた凸凹(クレーター)や色素沈着といったニキビ跡は、自力で治すのは難しいものです。ダーマペンなら真皮層に働きかけることが可能なので、ニキビ跡を改善できます。
自然治癒力を引き出す過程で、皮脂の分泌を正常に整える効果も期待できるので、ニキビ予防にも効果的です。

シミ・しわ・たるみ

肌にシミ・しわ・たるみなどが生じるのは、コラーゲンやエラスチンの不足が関係しています。ダーマペンはそれらの美容成分の分泌を促す治療です。新しい肌が作られるうえに、ハリ感がアップするため、シミやしわ、たるみが目立たなくなるでしょう。

ダーマペンは毛穴に効果ない？やめた方いいと言われる理由は？

ダーマペンは毛穴に効果がない、やめた方がいいと言われる理由の多くは、セルフダーマペンの失敗や、早くに効果を期待しすぎるのが原因です。
もともと毛穴がきれいなのにダーマペンの施術を受けると、変わらないように感じてがっかりする方もいるでしょう。
ダーマペンは1回の施術でも効果がありますが、効果を実感するまでに複数回の施術が必要な場合があります。施術を受けてすぐに目覚ましい効果を期待すると、効果がなかったと感じられてしまうかもしれません。
施術前のカウンセリングで、本当に自身に必要な施術なのか、効果を感じられるまでの目安の施術回数はどれくらいなのか確認が必要です。

ダーマペンの失敗やデメリット

肌のさまざまなお悩みに効果があるダーマペンですが、失敗例やデメリットも確認しておきましょう。自身にとって必要な美容施術なのか検討が必要です。

ダーマペンの失敗

ニキビ跡が悪化する
ダーマペンの施術では、ニキビ跡を薄くしようとして、かえって悪化させる場合があります。肌にニードルで穴を開ける際に、炎症の治まっていないニキビに刺してしまうことが主な原因です。そこからニキビの原因となる菌が広がり、ニキビがさらに増えてしまいます。
ニキビの炎症がしっかり治まるのを待ってから施術を受けるようにしましょう。

シミなどの色素沈着が発生する・悪化する
ダーマペンの施術後は肌が敏感です。紫外線を浴びないように自宅で過ごす必要がありますが、何らかの理由で紫外線を浴びてしまうと色素沈着が起こります。
色素沈着が起こると、シミが新しく発生したり、今まであったシミがかえって濃くなったりします。施術後のダウンタイムは、自宅で過ごせるよう準備を万端にしておきましょう。

施術後のダウンタイムの治まりが悪い
肌にニードルの針を刺すダーマペンでは、施術後の肌の反応は一人ひとり異なります。通常数日で治まるはずのダウンタイムが数週間感じられる方もいるでしょう。
明らかに事前に知らされたダウンタイムより長く炎症が起こる場合は、肌にとってよくない反応が起こっている場合が考えられます。早めにクリニックに相談しましょう。

ダーマペンのデメリット

ダウンタイムがあるのでスケジュール管理が必要
ダーマペンの施術後はダウンタイムがあり、数日を自宅で安静にする必要があります。仕事や学業が忙しいと、スケジュール管理が大変と感じるかもしれません。
また、複数回施術を行う場合、1回の施術の後に間隔を開けて再度行う必要があり、ダウンタイムも施術の回数分必要です。ダーマペンの施術はスケジュールに余裕のある期間を選ぶとよいでしょう。

紫外線に注意が必要
ダウンタイムの期間中は肌が敏感なため、紫外線の刺激を浴びないように工夫しなければなりません。外出せず自宅で過ごせるよう工夫が必要です。また、ダウンタイムが終了した後も、日焼け止めや帽子などで紫外線対策を行う必要があります。施術を受ける前に、紫外線対策ができるよう準備を整えておきましょう。

痛みを伴う施術である
ダーマペンの施術は、個人差があるものの痛みを伴います。痛みが不安な方や、痛みを苦痛に感じやすい方は、施術が負担になる可能性があります。
一般的にチクチクするといわれる痛みですが、実際は施術を受けてみないと分かりません。痛みに抵抗がある方は、施術前にクリニックに相談しましょう

ダーマペンの副作用

ダーマペンには副作用があります。肌に刺激を与えるダーマペンの施術では、肌が敏感になり一時的な炎症を起こすため、肌の状態が悪化したように見えるかもしれません。次のような症状が表れるのを把握したうえで、施術を受けるとよいでしょう。

皮むけ
内出血
発疹
腫れ

ダーマペンは肌を意図的に傷つける施術のため、肌の反応として内出血や腫れ、発疹が起こる可能性があります。また、肌のターンオーバーが促されている中で皮むけが症状として表れる場合も考えられます。
基本的には数日で症状が治まりますが、個人差もあり長引く場合もあるので、不安を感じたらすぐにクリニックに相談しましょう。

セルフダーマペンの危険性

自身で施術を行えるダーマペンをセルフダーマペンと呼びますが、厳密にいうとダーマペンの類似品です。
なぜなら、正規のダーマペンは医療品の卸業者のみ取り扱っており、クリニックなどの営利許可を取得している機関のみに流通しているからです。
通信販売などで買えるセルフダーマペンは類似品なので、次のようなリスクが考えられます。

針をまっすぐ刺すのが難しい
ダーマペンの針はまっすぐ肌に刺す必要があり、専門的な技術が必要です。自身で行う場合や周囲の方に刺してもらう場合でも、専門的な医師でない限り針をまっすぐ刺すのは難しいといえるでしょう。斜めに針を刺してしまうと、肌に不必要な傷ができるため、肌トラブルの原因になります。

施術前や施術後の肌のチェックができない
ダーマペンの施術では、施術前と施術後に肌の状態をチェックする必要があります。肌が炎症を起こしている場合は施術を待つ必要がありますし、施術後に不自然なほど赤みや発疹が長引くようなら、医師の処置が必要です。
セルフダーマペンでは専門的に肌のチェックができないため、トラブルが起こった場合の対処が難しいでしょう。

衛生的な処置が難しい
ダーマペンの施術は手指をよく消毒し、使い捨ての針を使用する必要があります。
肌が敏感になる施術のため、雑菌の付着を避ける必要があり、針の使いまわしは本来禁止されているのです。
セルフダーマペンではクリニックと同程度の消毒を自宅で行うのは難しく、針を使いまわす利用者もいます。どちらも肌トラブルの原因になるので、施術はクリニックで受けるようにしましょう。