口角挙上とは
口角挙上術は、下がった口角を引き上げる方法です。
口元は第一印象を決定づける重要なパーツの一つですが、口角が下がっていると「不機嫌そう」「疲れていそう」などとネガティブな印象を与えやすくなります。口角挙上術によって口角が上がると、顔が明るくなり、初対面の人にも好印象を与える事ができ、老化による口角の下がりも、口角挙上によって改善することができます。下がった口角を引き上げたい方、明るく優しい印象にしたい方におすすめです。
口元の表情は口角挙筋、大頬骨筋、口角下制筋の3つの筋肉によって作り出されています。口角挙上術では、これらの筋肉を手術することにより、口角を持ち上げることができます。
生まれつき口角が下がっている方、加齢により徐々に下がってきた方のどちらにも対応可能です。切開することに抵抗がある場合は、ボトックス注射によって一時的に口角を上げることもできます。
口角が下がって見える原因
口角が下がっていて不機嫌そうに見えたり、実年齢より老けて見えたりするなど、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
口角が下がって見える原因は、大きく分けて3つあります。どの原因であっても、口角拳上術で改善可能です。まずは、口角が下がって見える原因について、確認しておきましょう。
加齢
口角が下がって見える原因の多くは、加齢が原因の場合があります。加齢によって口角が下がるのは、表情筋の衰えや肌の弾力が失われることが理由です。肌のたるみがある場合、表情筋がたるみを支えられず、さらに口角が下がります。
生まれつきの特徴
生まれつきの特徴で、口角が下がって見える場合があります。
口角は筋肉のバランスによって、上がったり、下がったりしていますが、皮膚や皮下脂肪のつき方で口角が下がって見えることも。これは生まれつきの特徴であり、人それぞれの骨格が違うことと一緒です。
一般的には加齢が原因で口角は下がりますが、年齢が若くても口角が下がって見えることを気にされる方もいます。生まれつきの特徴の場合、努力で改善させることは難しいため、口角拳上術での改善が必要です。
無表情・口呼吸
無表情や口呼吸も、口角が下がって見える原因になります。
長時間のスマートフォンの使用など、無表情の時間が多くなる方がいます。また、口呼吸は表情筋の衰えが進むだけではなく、口臭や虫歯の原因にもなるため対策が必要です。
会話や食事をするだけでも表情筋は使えます。年齢が若いのに口角が下がって見える方は、生まれつきの特徴とあきらめる前に、日頃の生活習慣の中に心当たりがないか振り返ってみましょう。
術後の日常生活について
当クリニックでの口角挙上術は、ボトックス注射と外科的手法があります。
ボトックス注射
ボトックス注射は身体への負担はとても少なく、術後の日常生活についても大きな支障や制限はありません。
効果は術後4日程度から現れ始めますが、外科的手法に比べて大きな効果は望めない施術です。術後3日間は飲酒や激しい運動を避け、1週間経過までは患部を強くこすらないように注意してください。
外科的手法
術後1週間程度は強い腫れがあり、1ヶ月程度は患部のつっぱりや、口角の動かしにくさがあります。
施術当日は、患部を濡らさなければ、シャワーと洗髪は可能です。傷跡は3ヶ月から半年の経過とともに薄く、目立ちにくくなります。
術後の通院は3回~4回ありますので、術後の経過で不安なことがありましたら、いつでもご相談ください。
口角挙上の施術について
ボトックス注射
カウンセリング・デザイン
治療の前に口角の状態を確認して、注入箇所を確認します。
麻酔・注入
局所麻酔の後、口角下制筋にボトックスを注入していきます。また、痛みを軽減するために冷却を行います。
縫合
治療は約5〜10分程の短い時間で終わります。注射での治療なので、ダウンタイムがほとんどありません。
外科的手法
カウンセリング・デザイン
カウンセリングにより口角の状態を確認し、口角の形状に合わせたデザインを行います。
手術
局所麻酔をして、口角の皮膚を切り取ります。
口角の下の筋肉を一部カットします。
口角を上げる筋肉を短縮し、自然で上がった口角を作ります。
縫合
口角の切開部位を縫合し、口角の形を確認して終了です。
口角挙上の効果について
外科的手法であれば、半永久的な効果を得ることができ、口角が上がりやすくなります。唇の輪郭に合わせて切開するため、傷は目立ちません。術後、日に日に傷が目立たなくなり、見た目に違和感のない自然な表情に仕上がります。
ボトックス注射でも口角を上げることは可能です。ボトックス注射をすると、口角を下げる口角下制筋の働きを弱めてくれるため、相対的に口角が上がります。ただし、ボトックス注射には劇的な効果はなく、効果も一時的であるため、定期的な通院が必要です。効果の出やすさにも個人差があります。
当院の医師について
当院の手術は美容外科に精通する形成外科出身の医師が行います。
当院の美容外科手術はカウンセリングからアフターフォローまで、すべて日本形成外科学会所属の専門医もしくは出身の医師が行ないます。
形成外科専門医は長年研鑽を積み、その範囲において高度な専門医療技術を持つ医師です。その技術は美容外科手術においても、高く評価されております。
美容医療において、専門医によるカウンセリングを提供することは、患者様がより安心して治療を受けられるようにするための重要な要素であり、専門医は、その豊富な知識と経験をもとに、患者様一人ひとりのニーズに合わせた最適な治療計画を立てることができます。ぜひ、ご安心してカウンセリングにお越しください。
形成外科とは
形成外科とは、人の体表面(皮膚や見た目)に関する外科の一つです。この分野では、体にできた傷や、生まれつきの異常、体の一部が失われた状態、腫瘍(しこりやできもの)の治療、美容的な手術など、さまざまな問題を扱います。形成外科の大きな目的は、手術を通して人の見た目や機能を改善し、その人が社会で快適に生活できるようにすること、つまり生活の質を向上させることにあります。
例えば、体のどこかに傷があると、その人は見た目について気にしたり、他の人にどう思われるか心配したりすることがあります。このような見た目の問題は、人の心にも大きな影響を与えることがあります。心の問題は通常、精神科医がカウンセリングや薬で治療しますが、形成外科では、手術を通じてこのような心の悩みを解消しようとするので「精神の手術」と呼ばれる事もあります。
形成外科はそういった見た目の問題を手術で治す事で、人を幸せにするといった考えを持っている医療の分野です。
口角挙上のリスク、副作用、合併症
ごく稀に内出血を起こす可能性があります。
手術直後は異物感を感じることがあります。
唇の形や筋肉の動きなどが原因で、完全な左右対称にはならない可能性があります。
術後は腫れやむくみがあり、デザインと異なる場合があります。
妊娠中、授乳中の方は、施術が出来ません。