耳垂裂の修正とは
耳たぶのことを耳垂(じすい)とも呼び、何らかの理由で耳たぶが裂けることを耳垂裂(じすいれつ)といいます。耳垂裂には先天的に耳たぶが裂けている場合と、後に何らかの理由で耳たぶが裂けてしまう場合があります。
後天的に起こる耳垂裂では、ピアスの穴を開けたことが原因となる場合が多いです。重たいピアスを継続的に身に着けていたり、ふとしたときにピアスを引っかけてしまったりして耳たぶが裂けてしまうのです。ピアスをしたまま寝て、引っかけてしまい裂けるという例もあります。後天的に裂けた場合、怖いのは傷口から細菌が入ってしまうことです。
形成外科専門医がいるクリニックでは、耳垂裂に関する手術を行っています。手術により縫合することで傷口が目立たなくなります。入院の必要はなく、その日のうちにお帰りになれます。
耳垂裂修正の施術について
現在、耳垂裂の手術には直線法、Z形成術、W形成術の3種類があります。形成外科ではZ形成術が一番よく行われている方法ですが、裂けている耳たぶの状態により、どの方法が最適かを専門の医師が判断します。局所麻酔をする上、耳たぶは痛みに鈍感な部位でもあるため、手術中に痛みはほぼありません(体質によっては局所麻酔の注射を痛いと感じることがあるかもしれません)。ベッドに寝ていただいたあと、手術はあっという間に終了します。術後には痛み止めをお出しいたします。
直線法
耳たぶが切れたところに沿って直線的に皮膚を切り、縫い合わせます。切除する面積も小さく、簡単に行うことができます。ただし、縫い合わせたあと、傷の下の方がくぼみやすくなります。
Z形成術
傷によって、引きつれがある場合にはZ形成術を行います。傷の両側に切れ込みを入れて縫い合わせることで、もとの耳たぶのような自然なカーブを再現します。これにより引きつれが起きにくいだけではなく、耳たぶの先端のくびれもさほどできません。傷跡はZの文字のように見えます。
W形成術
傷の両側にジグザグな切れ目を入れ、傷を切り取った後に縫合します。直線の傷よりは目立ちにくく、仕上がりは3つの方法の中ではもっともよいともいわれています。
カウンセリング
担当医が裂けている耳たぶの状態を確認し、患者様のご希望もうかがった上で、最適な治療方法を決定します。また安全に手術を行うためにアレルギーや既往症についてもお聞きします。空き状況により、カウンセリング当日の手術も可能です。
マーキング・デザイン
ベッドに横になっていただきます。仕上がりがよりよいものになるように、手術部位のマーキングをします。この線が手術の際に切除する部分の目安となります。
麻酔・手術
手術中に痛みがないように局所麻酔を行います。その後、手術となりますが、痛みはほぼありません。
縫合
細い糸を使って丁寧に縫合します。手術後はしばらくベッドでお休みいただき、その後、ご帰宅いただけます。術後、1週間程度で抜糸となります。
耳垂裂修正の効果について
耳たぶが裂けていると、たとえ小さな傷でも思いのほか気になり、髪を上げられないという人もいます。耳は顔の横にあるため、人と会話をしていても相手の目線が耳の裂けた部分に向かっているように感じてしまう場合もあります。
そこで手術で裂けた部分を治せば、自信を持って耳を出すようなアップのヘアスタイルなども楽しめます。また、数か月たって裂けた部分がきちんとつながった後、あらためて新しい穴を開けてピアスを楽しむことも可能です。完全に傷跡が消えるわけではありませんが、目立たない程度になりますので、耳たぶのことを気にせずに、おしゃれを楽しみながら毎日を送れるでしょう。
また、男性の方でも生まれつき耳たぶが裂けた状態になっているのが気になる場合、この施術はおすすめです。
耳垂裂修正のリスク、副作用、合併症
耳垂裂修正には、想定されるいくつかのデメリットがあります。ヴィーナスビューティークリニックでは、医師によるアフターフォローをしっかりと行っておりますので、少しでも気になることは遠慮なくご質問ください。
術後にまれに細菌が入り膿むことがあります
赤み・かゆみが出る場合があります
傷の痛みが続いたり、発熱、腫れなどがあったりする場合もあります
皮下出血斑、血腫が見られる場合があります
妊娠中、授乳中の方は、施術ができません
手術に関して万全を期しているため、以上のことが起こることは本当にまれです。しかし、必ずしもないとは言い切れませんので、気になることがありましたらすぐにご相談ください。適切に対応いたします。