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「ぽっちゃり体型なのに胸は小さい」
「体に脂肪がついているのに貧乳」
女性特有ともいえるバストの悩みは大きさや形のほかにも、体型に見合わないバストサイズに悩んでいるというケースもあるのではないでしょうか。
本記事ではぽっちゃり体型なのに貧乳である原因や改善方法を解説します。小さいバストのコンプレックスを解消したい、体型に見合わないバストに悩んでいるという方はぜひお読みください。
貧乳の原因
貧乳とは、一般的にバストサイズが小さいことをいいます。バストサイズはブラジャーのカップサイズで表すことが多く、胸のふくらみの一番高い部分のトップバストと、バストの付け根の胴囲の長さ(アンダーバスト)との差で求めます。
トップとアンダーの差が大きいほどカップサイズが上がり、バストが大きいと表現されます。たとえば、アンダーとトップの差がおよそ10㎝の場合Aカップ、20㎝ある場合はEカップのようになります。
ブラジャーのサイズではA60やC75などがありますが、カップ数を表すアルファベットの後ろの数字はアンダーバスト、つまり胴囲の長さを表しています。
また、貧乳とは胸のふくらみが目立たない状態のことも指します。カップ数はある程度あっても他の原因で乳房が目立ちにくい状態である場合です。
貧乳というのは、本当に乳房が小さい場合と、乳房が目立ちにくい場合とが考えられます。
乳房は乳腺と脂肪、クーパー靱帯などで構成されていて、大胸筋という胸の大きな筋肉で支えられています。乳房は約9割が脂肪でできており、水分や脂肪をため込みやすくなっています。
胸が大きいということはそれだけ脂肪が多いともいえます。しかし筋肉とは違い、体の中で自分が選んだ部位にだけ脂肪をたくさんつけるというのはなかなか難しいでしょう。
貧乳には次のような原因があります。
遺伝
バストのサイズは少なからず遺伝します。女性のバストは乳腺が発達し、エストロゲンというホルモンの分泌量が増える思春期頃から大きく育ち始めますが、このエストロゲンの分泌量が多いほどバストが大きくなります。
ホルモン分泌量はエストロゲンに限らず、遺伝の要素が大きいです。つまり、ホルモン分泌量の影響を受けるバストサイズにも遺伝が関係しているのです。
体質
バストは約9割が脂肪でできています。そのため、脂肪がつきにくい体質かどうかも、バストの大きさに影響します。脂肪がつきにくい体質の方は、貧乳になりやすい体質ともいえるでしょう。
骨格
貧乳の原因は、胸元に厚みが出にくい骨格であるケースもあります。デコルテが痩せていると鎖骨が出てきれいに見えますが、胸骨が浮き出てくると胸元が貧相に見えてしまいます。
平胴体型
平胴(ひらどう)体型とは、体を真上から見たときに、体の幅が広く厚みが少ない体型のことをいいます。逆に体に厚みがあって体の横幅は狭く、丸みを帯びている体型は丸胴(まるどう)体型と呼びます。
丸胴体型は肋骨が開きにくく、バストトップが前に出やすい特徴があります。反対に、平胴体型の方はバストの高さやボリュームが出にくいのです。
生活習慣
体質や骨格、遺伝などである程度のバストサイズは決まるものの、食事や睡眠といった生活習慣や姿勢などによっても、バストのサイズがアップしたり、逆に維持できずに貧乳になったりします。
特にホルモンは、生活習慣などで分泌量が変わることが知られています。バストサイズは乳房の成長時期を過ぎた後の生活習慣でも変化があるのです。
ぽっちゃりなのに貧乳である要因とは?
バストサイズに大きく関係する脂肪ですが、体全体に脂肪がつきやすいぽっちゃり体型であってもバストは大きくないという方も多いです。
ぽっちゃりなのに貧乳である原因には、次のようなことが考えられます。
乳腺が未発達
乳腺が未発達の場合は体型に関係なく、バストに脂肪がつきにくくなります。
バストの大きさを左右する脂肪は、乳腺を守るように周囲につきます。乳腺はバストの内部で木の枝のように放射線状に広がっていますが、未発達であれば脂肪もつきにくくなるのです。
アンダーバストが大きい
ぽっちゃり体型の方はアンダーバストが大きいことが多く、トップバストとの差が出にくくなります。そのためカップサイズが小さくなり、貧乳に見える傾向があります。
クーパー靱帯が切れている
ぽっちゃり体型なのに貧乳である原因は、クーパー靱帯が切れて、胸が下がっているように見えるという場合もあります。クーパー靱帯は修復機能がないため、一度切れたり伸びたりしてしまうとそのままの状態になってしまうのです。
バストを支えているのがクーパー靱帯と呼ばれるバスト内部の組織です。大胸筋や乳頭とつながっていて、乳房を体の前面にキープしたり、丸みを保持したりしています。
クーパー靱帯の主成分はコラーゲンで、伸縮する力がありません。誤ったマッサージや激しい運動で切れたり伸びたりすることがあります。バストを支えているクーパー靱帯が切れると、胸が垂れたりしぼんだりしているように見える原因になります。
ストレスで女性ホルモンの分泌がブロックされている
過度のストレスはホルモンの正常な分泌の妨げになります。
女性ホルモンで、バストのサイズにも関係が深いエストロゲンは、生理周期によっても分泌量の増減がありますが、強いストレスでホルモンの正常な分泌がブロックされると、分泌量が減ってバストが小さくなる一因となります。
胸以外の脂肪が目立つ
バストのサイズやボリュームがあるにも関わらず、胸以外の部位に脂肪が多い方の場合は、胸のボリュームが目立ちにくくなります。
アンダーバストよりも下のウエスト周りや、デコルテ・二の腕などのボリュームがあると、メリハリがなく実際よりもバストの存在感がなくなってしまいます。
特にぽっちゃり体型の方は、体全体に脂肪がついている状態なので、バストのボリュームが目立ちにくいケースがあるでしょう。
姿勢が悪い
猫背や巻き肩などで姿勢が悪い方は、バストを支えている大胸筋が衰えてしまいます。結果的にバストが垂れたり、ボリュームがなくなったりすることがあります。
また大胸筋が衰えると、先述のクーパー靱帯に負荷がかかり、切れやすくなってしまいます。デスクワークでパソコンやスマートフォンを長時間見る方は、姿勢に注意しましょう。
血行不良
バストのサイズアップには、ホルモンの他にも十分な栄養が必要です。冷えや姿勢の悪さなどで血行不良の状態が続くと、バストに栄養が行き渡らず、ボリューム不足となることがあります。
女性の場合、トレーニングなどをしていないと男性に比べて筋肉量が少なく、血行不良になりやすいです。また、ぽっちゃり体型の方は脂肪が多いために体が冷えやすく、運動不足によって血行不良になるケースもあります。
ブラジャーのサイズが合っていない
ブラジャーのサイズが適切でない場合も、バストにさまざまな負荷がかかり、貧乳の原因となります。
自分のサイズよりも小さいブラジャーを着用していると、血行不良を起こしたり、バストの脂肪がカップからあふれてトップバストが低くなったりします。
逆にブカブカで大きいブラジャーを着用していると、脂肪が脇や背中に流れてボリュームが減ってしまう一因になります。
ブラジャーはバストの形を整える他にも、大胸筋やクーパー靱帯がバストを支えている力を助け、負荷を軽減する役割があります。
自分の正確なブラジャーサイズがわからない場合は、下着専門店などで測ってもらうといいでしょう。体重の増減があれば、カップやアンダーのサイズも変わることがあるので、定期的に確認するのがおすすめです。
ぽっちゃり貧乳を改善する方法
ぽっちゃり貧乳は、原因によっては自分で改善できます。ぽっちゃり貧乳改善のために、次のようなセルフケアがあります。
バストのマッサージを行う
バスト周りのマッサージは、血行不良を原因とする貧乳の改善におすすめの方法です。またバスト周りにはリンパもたくさん集まっているので、マッサージでリンパ液を流しましょう。
清潔な手で、左右のバストを片方ずつ、順にマッサージしましょう。オイルやクリームを使って摩擦を避けながら行うと、バストのハリケアにも効果的です。
- 1.4本指でバスト周りの優しくさする
- 2.脇の下のコリをほぐすように指でクルクルと円を描く
- 3.乳房を包むように両手で上下から包み込むように持ち、丸みにそってやさしくさする
- 4.手のひらをお椀型にして、下からバストをポンポンと持ち上げるようにゆらす
ブラジャーのサイズを見直す
自分のカップやアンダーサイズに合ったブラジャーを選ぶことも重要です。下記を参考に自分のバストサイズを今一度把握しておきましょう。
- 1.やわらかいメジャーを用意する
- 2.肩の力を抜いて背筋を伸ばして立つ
- 3.背中側からメジャーを回しバストの一番高い部分を測る(トップバスト)
- 4.同じく背中側からメジャーを回し、バストのふくらみのすぐ下を測る(アンダーバスト)
バストサイズを測るときは、メジャーが床と並行になっていることが大切です。大きな鏡を用意して、確認しながら行いましょう。自分で測るのが難しい場合は、下着専門店などで計測をお願いすると、より正確な数値を知ることができます。
食生活を改善する
乳腺の発達にはアミノ酸やビタミンE、ミネラルなどの栄養素が良いです。偏食気味の方や食事リズムが不規則な方は、3食バランスの良い食生活を心がけてみましょう。
バストのための栄養素は、以下の食べ物に多く含まれています。普段の食事に少しプラスして摂取しましょう。
- アミノ酸:鶏むね肉、レバー、チーズ、卵など
- ビタミンE:アーモンド、ナッツ、うなぎなど
- ミネラル:海藻類、小松菜、バナナなど
バランスの良い食事はバストサイズだけではなく、お肌のハリの改善も期待できます。バスト周りの皮膚のハリがアップすると、丸く弾力のあるバストを手に入れることができます。
ナイトブラを着用する
就寝専用のナイトブラの着用もおすすめです。
ナイトブラは就寝中にバストが脇や下へ垂れてしまうことを防ぎ、正しい位置に固定したまま眠れます。日中つけているブラジャーはきつすぎて血行不良や肩こりの原因になるので、就寝時につけるならナイトブラにしましょう。
正しい姿勢を保つ
普段の生活の中で正しい姿勢を維持できるよう意識することもおすすめです。
壁に背中をつけて立った時に、後頭部・肩甲骨・お尻・ふくらはぎ・かかとがすべて壁についている、腰と壁の間は手のひら1枚分のすきまがあるのが正しい姿勢です。
仕事でパソコンに向かう際に猫背になっている、肩に力が入って巻き肩になっているなどの場合、上半身が凝り固まって血行不良や筋力低下の原因となり貧乳につながります。
バストアップトレーニングを取り入れる
自宅でできる簡単なトレーニングで貧乳を改善する方法がバストアップトレーニングです。バストを支える大胸筋のトレーニングを習慣化してバストアップを目指しましょう。
- 1.肩の力を抜いてリラックスし、胸の前で手のひら同士を合わせ、ゆっくりと呼吸しながら押し合う
- 2.20秒~30秒キープし、10回繰り返す
- 1.肩幅より少し広めに両手をついてつま先と手で体を支える
- 2.お腹とお尻を意識しながらゆっくりと肘を曲げる
- 3.10回繰り返す
プッシュアップは大胸筋の他に、肩や二の腕のトレーニングにもなるので、ボディラインにメリハリが出てバストの存在感をアップさせることができます。つま先立ちで難しい場合は膝立ちや、壁に手をついて行う方法でもよいでしょう。
体を冷やさないようにする
体の冷えを改善することは、ぽっちゃり貧乳の改善に効果的です。体が温まっていると血行やリンパの流れが良くなり、免疫力も向上するなど健康にもよい効果がたくさんあります。
具体的には、以下の方法があります。
- 毎日バスタブのお湯に浸かって全身を温める
- 手足などの末端を冷やさないように工夫する
- エアコンの風が直接当たる場所ではカーディガンなどを着用する
- 冷たすぎる飲み物を避け、常温水で水分補給する
良質で十分な睡眠をとる
バストサイズに関わるホルモンは睡眠中に分泌されます。良質な睡眠を十分にとることでホルモンの分泌が活発になります。
ホルモン分泌のゴールデンタイムは22時~午前2時。この時間帯に睡眠がとれるように生活リズムを見直してみましょう。
睡眠前のパソコンやスマートフォンは睡眠の質を下げてしまいます。就寝の2時間前までに食事を済ませる、眠る部屋は暗くする、パジャマや寝具を気持ちいいものに変えるなどして、質の良い眠りを心がけましょう。
自力で解消できない場合は美容施術がおすすめ
ここまで、ぽっちゃり貧乳の改善方法やバストアップのための方法をご紹介しました。ご自身で行うトレーニングや生活習慣の改善は、継続して行うことで少しずつ効果が期待できます。
しかし、「すぐにでもぽっちゃり貧乳を何とかしたい」「即効性が欲しい」「理想のバストになりたい」という方には、次のような美容施術を受けるのもおすすめです。
シリコン豊胸
- 大きく理想的な形のバストにしたい
- 柔らかいバストを手に入れたい
- 安全性の高い方法で施術したい
シリコン豊胸はバストに豊胸専用のシリコンバックを挿入し、理想の大きさと形のバストにできる施術方法です。
乳腺を傷付けることなく施術できるので、授乳予定のある方でも施術可能です。また乳房の下や脇を切開して挿入するので、傷跡が目立ちにくいのが特徴です。一度施術すれば10~15年ほど耐久します。
シリコンバックの挿入方法は次のとおりで、それぞれメリットデメリットがあります。
- 乳腺下法
- 大胸筋下法
- デュアルプレーン法
- ハイブリット法
▶詳しくはこちらをご覧ください。
脂肪注入豊胸
- バストを自然に大きくしたい
- 異物を入れたくない
- 左右差をなおしたい
バストサイズを自然に一回り大きくしたい方には、脂肪注入豊胸がおすすめです。
脂肪注入豊胸は、太ももやお腹などサイズダウンしたい場所から脂肪を採取し、バストへ注入する方法です。
シリコンなどの人工物を入れる方法とは異なり、ご自身の細胞を使うので以下の点がメリットです。
- アレルギーや拒否反応がなく安全
- 仕上がりや手触りが自然でバレにくい
- しこりになりにくい
- バストアップしながら他の部位のサイズダウンもできる
- 乳がん検診の受診や授乳も可能
バスト以外の部位の脂肪を採取する方法なので、気になるお腹周りや太ももなどの部分痩せも叶い、ぽっちゃり貧乳の方にはおすすめの方法です。
▶詳しくはこちらをご覧ください。
ヒアルロン酸注入豊胸
ヒアルロン酸注入豊胸は、豊胸用のヒアルロン酸を注射器で注入する方法です。切開せずに施術できるのでダウンタイムが少なく、比較的手軽に受けられる豊胸施術です。
ヒアルロン酸はもともと体内にも存在している成分です。ヒアルロン酸注入後に徐々に体内に吸収されるので、効果は2~3年程度です。
まれに体内に吸収されずにしこりのようになってしまった場合は、乳がんと疑われる可能性があるため、切開して取り除く必要があります。
貧乳で美容施術を受ける際の注意点
貧乳で美容施術を受ける際には、次の点に注意点しましょう。
ダウンタイムの過ごし方を守る
豊胸の美容施術を受けた後はいずれの方法でもダウンタイムがあります。術後の過ごし方にも決まりがあるのでしっかりと定着させるためにも守りましょう。
むくみ・腫れ・痛みなどを抑えるために、豊胸手術後には胸部の圧迫しないように注意する必要があります。
飲酒や入浴、激しい運動は血流を良くし、腫れや内出血がひどくなることがあります。術後は安静に過ごしましょう。
術後すぐは、シリコンバックや脂肪がまだ定着しておらず不安定な状態です。横向き寝・うつぶせ寝などをすると、定着せず形が変わったり胸がつぶれてしまったりする可能性があるので、1ヶ月程度は仰向けで寝るように注意しましょう。
妊娠中・授乳中は施術できない
妊娠中や授乳中は豊胸施術を含む美容施術が受けられません。安全性の高い方法であっても胎児への悪影響を与える恐れがあるためです。豊胸の施術は卒乳後に行いましょう。
定期検診を受ける
シリコンバック豊胸や脂肪注入豊胸の施術効果は恒久的で、安全な施術方法です。しかし、アレルギー反応やしこりの発生などが起こる可能性はゼロではありません。豊胸施術を受けた後は定期的に検診を受け、異常がないか確認しましょう。
その他、施術方法によってリスクや副反応があります。施術前のカウンセリングでよく確認しましょう。
貧乳を解消する施術の症例写真
施術前
ハイブリッド法
施術後 (1ヶ月後)
施術名 | シリコン豊胸 |
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施術の説明 | シリコン豊胸術は、乳腺の下にシリコン製のバッグを挿入してバストを大きくする治療です。脂肪注入での豊胸よりもサイズアップしたい方に適しています。形や感触が不自然になると思われていますが、自然な仕上がりになるよう、最高峰のシリコンバッグを使用し、執刀からカウンセリングまでは、美容だけでなく乳房再建にも幅広い技術を持つ、形成外科専門医が行います。*当院で使用するシリコンバッグは豊胸において最高品質を言われるモティバ エルゴノミクス2を使用しています。 |
施術のリスク (副作用) | ・手術後は、手術した部分に腫れが起こります。 ・手術により内出血が起こることがあります。ほとんどの場合、時間の経過とともに自然になおります。 ・切開した部分に赤みができた場合、改善するまで時間がかかることがあります。 ・施術によって、左右差が生じることがあります。 ・妊娠中、授乳中の方は、施術ができません。 |
施術の価格 | 770,000~円(税込み) |